株主の皆様には、日頃より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
2026年3月期は、私たちが描く「ポートフォリオの変革」が明確となって表れた1年となりました。業績につきましては、国内外の厳しい市場環境の影響を受けたマテリアルセグメントが低調に推移したものの、ブランド・リテールセグメントにおける戦略的な出店やアパレルセグメントでの高付加価値素材を軸とした製品提案などが功を奏し、グループ全体の成長を力強く牽引しました。
この結果、不透明な外部環境下においても、全ての段階利益で2ケタ成長を達成し、2期連続での過去最高益を更新することができました。
当期は、「中期経営計画Heritage to the future」の最終年度でもありました。この3年間、私たちはセグメント体制の確立やグローバル販売の推進など、持続的成長のための基盤づくりを着実に進めてまいりました。最終的に過去最高益という形で結実したことは、次なる成長ステージへ向かうための強固な経営基盤が構築されました。
また、この大きな変革期にあたり、私たちは新たな経営理念「Business to Belief」を策定いたしました。
これは、従来の「商取引」という枠組みを超え、その先にある思想や信念を軸に、価値創造のあり方そのものを進化させるという私たちの決意の表れを、この理念に込めております。
新たに2027年3月期から「中期経営計画2029」がスタートしました。
これまでに築いた基盤をさらに深化・拡大させ、持続可能な競争優位を確立してまいります。
具体的には、収益事業(マテリアル・アパレル)で創出した利益を成長事業(ブランド・リテール)へ戦略的に再配分することで収益構造の転換を図ってまいります。
また、株主還元については、経営の重要課題としてさらに強化してまいります。
2026年3月期の業績を踏まえ、 1株当たり配当金は前期から66円増配となる156円といたしました。また、資本効率の向上と還元姿勢をより明確にするため、「中期経営計画2029」期間においては、総還元性向70%目途、配当性向40%以上へと方針を大幅に引き上げました。今後も、積極的かつ安定的な還元策を推進してまいる所存です。
株主の皆様におかれましては、引き続き一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
代表取締役 社長執行役員 八木 隆夫
ブランド・リテールセグメントにおける戦略的な出店や、アパレルセグメントでの高付加価値素材の提案が成長を力強く牽引し、2期連続の過去最高益を達成。
859億34百万円
前年同期比 3.1%増
42億28百万円
前年同期比 18.3%増
48億24百万円
前年同期比 28.2%増
36億70百万円
前年同期比 40.1%増
マテリアル事業
減収減益 {icon"icon_arrow_down.svg"}
- 主要取引先の生産・在庫調整などにより売上が減少
- サステナブル原料が引き続き好調で、海外向けも堅調に推移
ライフスタイル
増収増益 {icon"icon_arrow_up.svg"}
- 化粧雑貨は、国内市場が堅調に推移したものの主要取引先の在庫調整などにより売上が減少
- タオル事業は販路拡大及び高付加価値商品の販売強化により売上が増加
アパレル事業
増収増益 {icon"icon_arrow_up.svg"}
- 高機能・高付加価値商材を軸とした製品提案が奏功
- 展示会出展など営業活動を強化したことで新規顧客基盤が拡大
ブランド・リテール事業
増収増益 {icon"icon_arrow_up.svg"}
- 前年度に開店した銀座旗艦店などの通期稼働に加え、戦略的な新規出店が売上に貢献
- KOL(インフルエンサー)と連動したプロモーション施策などが奏功し、買い上げ客数・単価が共に増加
※セグメント利益は、各セグメントに直接関連する収益及び費用を計上しており、全社共通費(本社費用など)やセグメント間取引の消去などの調整額は、セグメント利益には含まれておりません。
※組織変更に伴い、第1四半期連結会計期間より「ライフスタイル事業」に含めていた一部の事業組織を「マテリアル事業」に、「マテリアル事業」に含めていた一部の事業組織を「アパレル事業」にそれぞれ変更しております。加えて、第3四半期連結累計期間より「アパレル事業」に含めていた一部の事業組織を「マテリアル事業」に変更しております。このため、前連結会計年度との比較については、変更後の区分方法に組み替えて比較を行っております。
持続的な成長に向けた「ポートフォリオの変革」と「独自の価値創造モデル」
当期より、中長期的な企業価値向上を目指し、「中期経営計画2029」を始動し、セグメント体制を刷新いたしました。
このポートフォリオの変革を実現する中核を担うのが、独自の価値創造モデル「YAGI 140 MOMENTUM」です。
この強固な価値創造の仕組みを通じて「稼ぐ力」を「未来の成長」へと循環させ、持続的な持続的な高収益構造への転換を推進してまいります。
当社は社是「終始一誠意」を掲げ、創業から130年以上を経た今日、モノを仕入れて売る従来の「繊維商社」という枠組みから脱却する大きな転換点に立っています。長年培ってきた「誠実・堅実・信頼」という精神と「ものづくりとの深いつながり」を強みとして維持しながら、今後は素材を売るだけでなく、その「活かし方まで提案する」存在への進化を目指します。自ら価値を創り出し、社会にとって意味あることを成し遂げる「価値創造企業」へと歩みを進めるべく、今回の刷新に至りました。

- 拡大
- ※2026年3月25日 日本経済新聞(朝刊・全国版)に広告掲載
新しいYAGIロゴは、アルファベット「A」の横棒を省き、当社の原点である「終始一誠意」の“一”を重ね合わせたデザインです。この“一”は社員一人ひとりの誠実な想いを象徴しており、それらが重なり合うことで初めて会社が形づくられるという考えを表現しています。株式会社ヤギは、これからも「美意識」「倫理」「透明性」を重んじる経営姿勢のもと「信頼」を礎とし、ステークホルダーの皆様とともに未来を創り出す共創の時代へと歩み続けてまいります。
新経営理念:「Business to Belief」
新たな経営理念は、従来の「B to B(Business to Business)」というビジネスの枠組みをさらに一歩進め、その先にある「思想」や「信念」へと向かう当社の決意を表しています。これは、創業以来受け継いできた「終始一誠意」という精神を未来に向けてアップデートした姿であり、社員一人ひとりが自らの仕事の意味を問い、社会を変えていく価値づくりの起点となるための道標(共通言語)として制定しました。
当社は創業以来、繊維・アパレル事業を通じて成長を続けてまいりました。今後のさらなる事業拡大を見据え、社員の創造性や生産性を高めることを目的に、東京本社を以下の通り移転し、2026年3月30日より業務を開始いたしました。新本社は、最新のテクノロジーを活用した次世代型のワークプレイスであり、社員一人ひとりの働き方を尊重する多様な環境を提供します。
新オフィスは「溜池山王駅」「国会議事堂前駅」に直結し、雨に濡れない快適なアクセスを誇ります。23階の執務フロアには当社と、当社のグループ会社 WEAVAの両社がワンフロアに集結しています。開放的なラウンジスペースや多様な会議室を共有し、新たなシナジーを創出します。また、22階には充実した機能を持つ両社のショールームを完備しました。ビル内には、赤坂の絶景を見下ろし、自然との繋がりを感じられるデザインのスカイラウンジなど充実した施設が備わっており、多様で新しい働き方を実現する最先端のワークプレイスとなっています。
- 原点
- 先見の明
-
挑戦の
繰り返し
大規模資本に頼らず、「信用資本」を蓄え回転を速めることで取引シェアを拡大。これが後のブランド事業の礎となる。
八木與三郎氏が鐘紡幹部へ「品質の圧倒的高さを物語として営業すべき」と進言。国産糸の高級化を牽引し、自ら商機を創出した。
1951年、ナイロンの本格生産を開始。綿糸という祖業にとって最大の「脅威」を敵視せず、あえて早期に抱き込む決断を下した。
重化学工業化という向かい風の中、「商社不要論」を跳ね除け、ストッキングや消防ホースなど新商品を次々と提案。事業を飛躍させた。
90年代から続く挑戦力で提案型ODMへ転換。川下展開・海外挑戦・M&Aを通じ、独自の強固な価値連鎖の確立を図った。
創業以来培ってきた「本質を見抜く視点」、常識にとらわれない「先見の明」そして「数々の挑戦と失敗の経験」の集大成として、TATRASとの出会いにつながった。
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新しい中期経営計画の達成に向けた、一番の推進力は何ですか?
素材開発から販売までを繋ぐ独自の価値創造モデル「YAGI 140 MOMENTUM」がエンジンです。
収益事業で稼ぐ力を最大化し、その利益を成長事業へ戦略的に投資しながら、全セグメントが有機的に繋がり、情報を共有・循環させて高付加価値を生むことで、中期経営計画達成に向けた成長を一段と加速させてまいります。 -
配当方針や株主還元に対する考え方を教えてください。
資本効率(ROE)を重視し、成長投資と還元の最適なバランスを追求してまいります。
具体的な指標として、「配当性向40%以上」「総還元性向70%目途」に設定しており、持続的な成長による企業価値向上を図りつつ、利益成長の成果を積極的かつ安定的に還元してまいります。 -
労働力不足が懸念される中、優秀な人材を確保・育成するために何をしていますか?
「ヤギ独自の成長ストーリー」実現に向け、人的資本投資を加速してまいります。
個の成長を組織の進化につなげ、組織全体が自律的に進化し続ける文化を醸成します。
社員の挑戦が次々と新たな価値を生む仕組みを強化することで、中長期的な企業価値向上を力強く牽引してまいります。
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事業年度 |
4月1日から翌年3月31日までの1年 |
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定時株主総会の基準日 |
3月31日 |
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剰余金の配当の基準日 |
期末配当3月31日 中間配当を行うときは9月30日 |
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単元株式数 |
100株 |
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株主名簿管理人 |
東京都千代田区丸の内一丁目4番1号 三井住友信託銀行株式会社 |
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郵便物送付先 |
〒168-0063 東京都杉並区和泉二丁目8番4号 三井住友信託銀行株式会社 証券代行部 |
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(電話照会先) |
電話 0120-782-031(フリーダイヤル) 取次事務は、三井住友信託銀行株式会社の本店および全国各支店で行っております。 |
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