株式会社ヤギは、持続可能な社会の実現と繊維・ファッション業界全体の持続的な発展を目指し、業界の垣根を越えたサステナビリティ教育と人材育成に力を注いでいます。

 

その一環として、2026年8月下旬、協同組合関西ファッション連合(KanFA※1 以降「KanFA」と記載)が主催する業界インターンシップにおいて、参加学生に向けた講義および「SDGsボードゲーム」の体験型ワークショップを実施いたしました。本記事では、一企業の枠を超えて業界全体の共創を目指す、未来の仲間や投資家の皆様に向けた企業価値向上・人的資本経営の取り組み最前線をご紹介します。

■イベントの背景とヤギの目指すもの

KanFAは、関西繊維産業の繁栄と活性化を目的として、2007年4月に歴史ある業界三団体(大阪アパレル協同組合、大阪織物卸商業組合、大阪ニット卸商業組合)が統合し発足した業界団体です。

 

現在では約530社の組合員数を擁し、日本の繊維・ファッション業界団体として最大規模のネットワークを有しています。当社も会員企業の一社として、長年にわたり業界の成長と地域経済の発展への貢献を目指してまいりました。 

KanFAでは2019年より、関西地区の大学キャリアセンターと連携し、繊維・ファッション業界の人材確保および学生のキャリア形成支援を目的とした業界インターンシップを実施しています。

 

本プログラムは、文部科学省・厚生労働省・経済産業省が定める「タイプ3(汎用的能力・専門活用型インターンシップ)※2」として認定されており、学生が実際のビジネス現場や専門講義を通じて実務的な気づきを得られる質の高い取り組みです。 


繊維・ファッション産業における持続可能性の追求は、自社単独の努力だけでは成し得ず、原材料調達から製造・流通、消費、回収・リサイクルに至るまで、サプライチェーン全体の協働が不可欠です。当社では、ESG(環境・社会・ガバナンス)経営および人的資本の拡充をグループの中長期的な成長戦略の重要要素として据えています。


今回、KanFAからの要請を受け、当社の社員が講師およびファシリテーターとして参画した背景には、業界全体のサステナビリティに対する解像度を高め、未来の産業を支える若手人材にその魅力を伝えるという明確な意義が存在します。

■具体的な取り組み内容と成果

2026年8月24日から28日までの5日間にわたって開催されたインターンシッププログラムでは、関西エリアの6大学(大阪経済大学、関西外国語大学、京都産業大学、近畿大学、甲南女子大学、流通科学大学)から応募された13名の学生が参加しました。

 

プログラム期間中は、当社の他にも業界を牽引する会員企業が各日程をサポートし、多角的な視点から繊維・ファッション業界の構造と最新の取り組みを学ぶ場が展開されました。


初日の8月24日において、当社はヤギグループとして取り組む繊維・ファッション産業においてのサステナビリティの講義と「京阪神版SDGsボードゲーム」※3を用いたワークショップを担当いたしました。

当日は、当社の経営管理/IRグループに所属し、「SDGsカードゲームファシリテーター」の公認資格を持つ2名と、英国CMI認定サステナビリティプラクティショナー資格を持つ1名で実務経験を交えた講義とワークショップを展開しました。 

ボードゲームを通じた体験型セクションでは、学生たちが架空の企業や団体を切り盛りしながら、限られた時間や資金の制約の中で環境・社会・経済の持続可能性をいかに両立させるかを擬似体験しました。

 

ゲーム進行の中では、社会情勢の変化や想定外の出来事に柔軟に対応する判断力とともに、一社の利益追求だけでは目標を達成できず、他社や外部団体とのコラボレーションが不可欠であることを直感的に捉える工夫が凝らされています。

参加した学生からは、以下のような深い気づきや前向きな反響が寄せられました。


•    「一社だけの努力でSDGs問題が解決されることはなく、同業他社との協力や外部環境への適応が必要であると強く実感した」
•    「企業間だけでなく業界間での協力の必要性を感じた。他団体の強みを活かした共創の重要性が大きな収穫だった」
•    「ファッション業界が製品工程で生じる環境負荷と真摯に向き合い、数多くの企業努力を行っていることを知ることができた」
•    「自分自身も服の処分の仕方などを考えるようになり、将来社会に出てこうした課題を解決する際、周りを巻き込んで取り組みたい」


さらに講義内では、当社が推進する環境配慮型素材・トレーサビリティ管理システムといった具体的なソリューション事例や、正会員加盟している一般社団法人「ジャパンサステナブルファッションアライアンス(JSFA)※4」の取り組みについても紹介を実施しました。これにより、抽象的なSDGsの理念にとどまらず、ビジネスの最前線でどのようにサステナビリティが実践されているかという強い説得力を伝える成果が学生たちの感想からも得られました。 

■未来への展望~持続可能な成長と人的資本~

当社は、単に繊維素材やアパレル製品を供給する商社にとどまらず、持続可能な社会課題の解決を自らのビジネスチャンスへと昇華させる「持続可能な価値共創プラットフォーム」の実現を目指しています。


持続可能な成長を支える最大の原動力は「人」にほかなりません。当社では、人的資本への投資を重要課題と捉え、社員一人ひとりがサステナビリティに関する高い見識と挑戦心を持ち、社内外のパートナーを巻き込んで新たな価値を創出できる環境づくりを推進しています。今回のように社員自らが講師やファシリテーターとなり、社外や次世代の学生へ自らの言葉でサステナビリティを伝える機会は、社員自身の人的資本の向上と組織カルチャーの強化にも直結しています。 


就職活動を迎える学生の皆様や中途キャリアの候補者の皆様にとって、ヤギグループは「サステナビリティという地球規模の課題に対して、業界全体の共創を実現させながら、大きなスケールで挑戦できる場」です。

 

「終始一誠意」、「堅実第一主義」の企業風土のもと、「Business to Belief 商いの先の、信じることへ。」を経営理念に掲げ、当社では自らのアイデアと熱量を持って社会にインパクトを与える仕事に携わることができます。

 

今後も当社は、パートナー企業や未来の若い力とともに業界の持続可能な変革を推進し、経済的価値と社会的価値の双方を高めてまいります。

 

 

【注釈(補足説明)】

※1 協同組合関西ファッション連合(KanFA): 関西の繊維・ファッション産業の振興と活性化を目的に、大阪の歴史ある業界三団体が2007年に統合して設立された日本最大級の繊維業界団体(加盟社数約530社)。
協同組合関西ファッション連合(KanFA)公式WEBサイト


※2 タイプ3インターンシップ: 文部科学省・厚生労働省・経済産業省が定めるインターンシップの分類の一つ。5日以上の実務・就業体験等を伴い、企業が獲得した学生情報を採用活動に活用することが認められている実践型プログラム。
文部科学省関連WEB資料「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方(三省合意)」 


※3 京阪神版SDGsボードゲーム: 一般社団法人未来技術推進協会が開発した「Sustainable World Boardgame(SDGsボードゲーム)」をベースに、京阪神エリアの実在する企業や自治体、団体の持続可能な取り組み・事例をミッションとして組み込んだ地域密着型の教育用ボードゲーム。プレイヤーが企業、大学、行政、慈善団体などの役割を担い、限られた資金や時間、社会変動のなかで目標達成を目指す体験を通じて、多様なステークホルダー間の協力や共創の重要性を学ぶことができる。
一般社団法人未来技術推進協会 公式WEBサイト


※4 一般社団法人ジャパンサステナブルファッションアライアンス(JSFA):サステナブルファッションに取り組む企業が集い、個社では解決が困難な課題に共同で向き合う企業連携プラットフォーム。
JSFA 公式WEBサイト