北陸ヤーンフェアは、合成繊維(合繊)の世界的な産地である北陸地方を代表する福井・金沢の2都市持ち回りで年に一度開催されている、糸の総合展示会です。合繊メーカーをはじめ、合繊を扱う商社、糸加工の会社や合繊糸を加工するのに必要な機械のメーカー、繊維の研究をする大学・研究機関、スタートアップ企業などが出展をしていて、最近は国内のみならず海外からの出展も目立つようになっています。
今回、当社ブースでは、環境配慮型素材ブランド「UNITO」の全5カテゴリーに加えて、Bioworks株式会社が開発した「植物由来の添加剤」を活用した新素材「PlaX™(プラックス)」の取り組みをメインで紹介しました
特に、北陸地方の各企業と共同開発しているリサイクル糸ブランド 「UNITO polyester」・「UNITO nylon」はこの展示会には欠かせない商材です。また、この展示会で初めて発表されたのがリネンライクなリサイクルポリエステル糸「リンエアー」。「UNITO Polyester」の糸を使う差別化素材として開発されたもので、リサイクルポリエステルに特殊な加工を施すことで麻調の風合いを実現し、その上更に通気性を持っているという、環境配慮型かつ機能素材です。
PlaXの取り組みでは、PLA(ポリ乳酸)混紡の繊維をケミカルリサイクルして、PLAだけを取り出し、再び繊維として循環させる「繊維to繊維」の取り組みについて実証実験が始まり、その説明がされていました。糸の製造時に通常のポリエステルや綿、ウールよりもCO2排出量の低いPLA繊維を更に循環させることで、環境負荷の低減と資源の有効活用にもつながるこのリサイクルシステムは来場者の関心も大変高かったです。
今回の北陸ヤーンフェアでは当社のマテリアル事業と北陸支店、Bioworks社が協働して出展をしました。来年は金沢に場所を移して開催されますが、次回はどのような素材が出てくるのか、今から楽しみです。
当社は今後もこのような社内外の協働によって、様々な環境配慮商材のグローバル展開を目指してまいります。